NPO法人PEACE ON相澤(高瀬)香緒里による日誌的記録(~2007年まで)


by peaceonkaori
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アラブ雑貨の買いつけ(10月2日)

朝から腰がもげるように痛い。おなかいたもあたまいたも起こるので、薬局へと走った。

昼過ぎまで自室でPC作業。ひっきりなしに聞こえてくる自動車のクラクション。
ゆうべチェックイン時に空き部屋を見せてもらった際、「ここはエアコンがつくんだ」といってスイッチをオンにしてくれたりしたけど、けっきょく決めたお部屋のエアコンはスイッチがつかない。街を歩けば、信号などないも同然で、車はいきなりバックしてくるし、トランクやバスの装置のふたが開いたままの状態も何台か見かけた。通りを横断するには、猛スピードで往来する車の隙をついて渡らないといけない。道路にも川にもポイ捨てが臭く、タクシー運転手も商人もしんじられない額をふっかけてくる。珍しく設置されているエスカレーターがやっと動いたと思ったら途中でとまって前につんのめった。
そんな1つ1つが、体調の悪いわたしを苛立たせるんであった。買いつけのためにスーク(市場)を歩いていても、あんなに愉しみにしていたシリアをじゅうぶんに愉しめない。日本の繊細さやていねいさに、あらためて感服したりもした。もちろんそこには差異があるというだけで、どちらがいいかはわからない。ただ、弱っているこの身体には、車の警笛音もしつこく呼びかける商売人もうるさくかんじるのであった。

だけど、わたしは想像する。もし、仮に、万が一、この街に爆弾の落ちる様子を、目の前を歩くこの女性が赤ん坊を腕に抱いて逃げまどう光景を。この街が気に入らないんじゃない。「ヤバニー(日本人)」と声をかけてくれるひと、誇り高く自信をもって販売するせっけん屋のおじさん、スーラ(写真)を撮ろうとすると急にはりきり出すカフェの給仕係、軒先の椅子に座り黙って手を振ってくれる老人…アンマンにしろダマスカスにしろ、笑顔で歩かないではいられない街なのだ。中国の器を口実に入店させてショールを売りつけた青年は、間違えた5OSP=105円のお釣りをわざわざ走って返しに来た。
e0058439_22412321.jpg初アラブにてほとんど仕事漬けのわたしに、代表YATCHが気を遣ってくれてすこしだけ、世界最古といわれるウマイヤド・モスクを見学する(男性は半袖でも問題ないのだが、女性は頭もふくめ全身を覆っていなければ入ることはできなかった)。聖なる場所は、疲労した心身をそっと静かにさせてくれる。
夕闇の迫る旧市街を迷路を辿るようにして歩いていると、いつの間にやらそこはキリスト教居住区だった。街の雰囲気や人びとの恰好がまるで違う。だけど、おんなじ街。教会の十字架を見上げていたら、遠くのモスクからアザーンが聞こえてきた。ぼんやりと霞む夕暮れになにもかも融合して大気に沈殿しつつあるそれを、わたしはぎゅっと胸に仕舞いこんだ。イスラム教とかキリスト教とか、そんな区別はどうだっていいことのようにかんじる。すくなくともこの街では、諍いなど起こりえないと思える。昔から共生してきたんだ。なにを今さら、ってね。

幾らか気ぶんは落ち着いてきたけども、それにしたってこの人ごみ。ラマダン前の買い物客が押し寄せているという。露出していた足首が真黒に汚れた。
スーク・ハミディーエにあるユーセフさんの骨董品屋を訪れる。閉店しかけていたのだけれど、気もち好く迎え入れてくださる。シルヴァーの首飾りや小箱など、素敵なものを仕入れることができました。みなさま、お財布を握りしめて物品販売を待っていてくださいネ。

夕食をとって、インターネットカフェで深夜まで。わたしのPCはここシリアでも、接続できなかった。
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by peaceonkaori | 2005-10-05 22:42 | 中東にて