NPO法人PEACE ON相澤(高瀬)香緒里による日誌的記録(~2007年まで)


by peaceonkaori
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永田町を1日かけめぐり

12日も法務委員会の傍聴へ行ってきた。
傍聴席は15人分しかないのに、警備員さんにお尋ねするとこの日の傍聴者は27名と、日ごと皆の関心が高まっているのがよく分かる。それに比べて、議員の数が少ない。どうしてなんやろうね。

民主党の河村たかしさんが独特の名古屋弁で、具体的なシチュエーションを例に質疑された。こういうのは分かりやすいので、とても助かる。
歴史的な建物が耐震性の検査にもひっかからないのに取り壊される、その反対運動として、座り込みをする。これは威力業務妨害罪になり、その計画段階では共謀罪となりえるのではないか?と。
これにたいし、与党修正案を出した早川忠孝さんは共謀罪にはあたらないと反論なさるのだが、これを河村さんは1つ1つ紐解いていかれる。
まず、取り壊し反対という「団体の共同の目的が継続している」し、連絡のとり合いなど活動の「指揮命令系統」もあるだろうし、やむを得ず座り込みという手段に出たやる気満々のかれらには「実行部隊の結合関係」だって強いはず、さらに「目的を全体で見る」というが取り壊し阻止という目的はいたってクリアで、歴史的建造物を守るという「良い目的ならば共謀罪にならない」などという条文はどこにもない。だから、どこが違うのだ、こういった市民運動だって共謀罪にあてはまってしまうではないか、とお見事。
このような個別の件に与党がたじたじになるようでは、一般市民が不安に陥り、市民生活が守れないのは必至。誰のための法案なのか、与党の言い分はぼろぼろだ。
驚いたのは、河村さんがさらにつづけて、取り壊し反対という目的のために途中で座り込みという行為に出る、つまり強気に変わった場合はどうなるのか?との問いに、早川さんは、「社会的通念にしたがって判断する」とこちらを笑わせてくれ、変わった時期を見て共謀罪に「あたる」と口をすべらせてしまわれたこと。法案が「独り歩きしないようにしたい」とつけ加えられたが、ひとたび法案が成立すれば法の独り歩きを止めることはできないなんて、重々お分かりのはずではないか。わたしは我が耳を疑った。
法務大臣の杉浦正健さんが助け舟を出すかのように、リフォーム詐欺会社みたいな最初はまっとうなリフォームをしていた会社がある時期から詐欺をするようになった場合には共謀罪にあたるかもしれないが、歴史的建造物を守る反対運動は正当で、威力業務妨害罪にはなるけれども共謀罪にはならない、とおっしゃった。笑えないんですけど、なにかお言いになった? 全く理解できない、ますますぼろが見えたように思う。

民主党の平岡秀夫さんは、捜査の可視化を求められた。共謀罪の立証は難しいので、密室での自白強要や誘導的尋問がされるおそれがあるためである。そういえば先日、裁判員制度のために7月から試行的に取調べの録画を始めるニュースが流れていたっけ。どうやら、警察庁は反対しているようだ。被疑者と取調官の信頼関係が阻害されて支障が出るからであり、被害者や被疑者親族や捜査官のプライバシーの問題もあるからだと、警察庁は説明する。が、もともと公の場であるはずのところで、閉じられた場で公権力が1人を縛ってもいいのかともかんじる。
また、そもそも国際的犯罪の防止のための条約で、国によって同じ罪でも刑期が違うのはおかしいのではないか?というごもっともな質問も出た。諸外国との違いについて、山中外務大臣政務官や外務省の辻参事官は、「国際社会と共通がいい」の一点張りで、「アメリカやイギリスも」なんてことまで言い出す始末。委員会はざわついた。
条約批准の留保は可能であるし、そもそもこの条約ってほんとうに必要なのだろうか。
平岡さんは、「共謀罪そのものに越境性を要件にしてはいけない」のはおかしい、と主張なさった。

今日の委員会で与党側は、再修正を民主党とやってゆきたく、9日の参考人質疑櫻井よしこさんがおっしゃったように、「組織的な犯罪集団」に絞りたいと言ってきた。
次回は16日の午後。強行採決の足音が、カツンカツンと聞こえてくる。

e0058439_3502456.jpge0058439_3504544.jpgお昼には国会前での集会に参加。
関西方面からのご一行もあった。松本に住んでいた頃の知人と出会う。かれははるばる松本から、共謀罪反対を唱えにやって来たんであった。
民主党の平岡さんや、社民党の保坂展人さんもマイクを握る。

平岡さんは、「民主党は修正案を出しているけれども、ほんとうは廃案でいきたい!」とおっしゃったー。拍手喝采。いいのか、平岡さん!? いけいけ、平岡さん!

近所の黒澤というお蕎麦屋さんで、麦酒を飲んでお蕎麦をたぐる。ふう、国会通いの束の間の…。

e0058439_3511878.jpg夕刻の「共謀罪の強行採決に反対する! 超党派国会議員と市民の緊急院内集会」は大盛況。
PEACE ON若手会員さんとわたしは、いっとう前のど真ん中の席をキープ。共謀罪反対に燃えていらっしゃる保坂さんと至近距離、勝手に同志と呼ばせていただいてファンになりそうですわ。
e0058439_351355.jpg共産党の穀田恵二さんは、「闘いが世論を動かし、世論がメディアを、メディアが国会を動かそうとする、歴史的な闘いだ」と熱く語られた。
社民党の辻元清美さんは、「野党共闘を最後まで崩さずに」と強調、「99年は、盗聴法と周辺事態法は同じバスケットにのっている」との自民党議員の言葉を引き「今回は、共謀罪と在日米軍再編が同じバスケットだ」とおっしゃった。
e0058439_352189.jpg共産党の仁比聡平さんからは、えっと思う事実が話された。法務省に提出理由を聞いた時、「この法案は、テロも条約も関係ない、共謀そのものを処罰する必要がある」と答えたというのだ。これはぜひとも、こころに留めておきたい。
お昼の国会前行動で「ほんとうは修正案でなく廃案に」と言い放たれた平岡さんは、ここではさすがに「ここで廃案と言うと与党は強行採決に出るので、じっくりなだめていかないといけない」とトーンを控えられた。わたしは真ん前で、大人げなくぶーという顔をする。
社民党で医療ご担当の阿部知子さんは、あまり知られていない医療改悪の実態をお話してくださった。女性は90センチ、男性は80センチのウエストを超えると、メタボリックシンボルという管理をされるのだという。これが17日にも強行採決の見通し。こんななんとも阿呆な法律が通って、個々人のウエストまで国家によって管理され、その結果として製薬会社が儲かるんである。
社民党の福島みずほさんは、やはり99年の悪夢(盗聴法・君が代国家法・住基法・周辺事態法)を引き合いに出され、今回も全く同じだとおっしゃる。共謀罪については、やってもいない犯罪をどう認定するのか?と根本からの疑問を呈された。
e0058439_352234.jpg弁護士の海渡雄一さんは、実は民主党の修正案はなかなか飲み難い案なんだと評価なさり、「修正案を踏み越えることによって自民党と民主党のあいだに深い溝を作ろう」と呼びかけられた。

共謀罪、教育基本法改定、医療改定、入管法改定、憲法改定、日米再編、とげんなりする問題が山積している。だけでなく、これらはお互いにリンクしている。わたしは共謀罪を切り口に闘うつもりだ。
京都の両親には「そろそろ帰省してよ」と、美酒を用意して待たれている。大阪の主治医にも会いに行きたい。そやけど、共謀罪の行く末をこの目で見届けへんうちは、ふんぎりつかへんから帰京もできひんの。なにもできてへんでも、でも。

そんなことやっているうちに、夜が明けたら14日午後にはPEACE ON定時総会だ。さあ、早いとこ準備を終わらせなくっちゃ。
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by peaceonkaori | 2006-05-14 03:52 | 国内活動