NPO法人PEACE ON相澤(高瀬)香緒里による日誌的記録(~2007年まで)


by peaceonkaori
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観劇「やわらかい服を着て」

代表の相澤がパンフレットに文章を寄せている縁で、永井愛さん作・演出で吉田栄作さん主演のお芝居「やわらかい服を着て」を、PEACE ON会員さん達と観てきた。

ストーリーは、2003年のイラク攻撃の前夜から現在までの3年間のイラク支援NGOが舞台。反戦運動の高まり、邦人拘束事件での救出の努力と世間からのバッシング、関心の低下にともなう資金面での苦労などをとおし、そこに集う若者の情熱や葛藤、渦巻く人間関係なんかのハードな青春を描いている。

わたし自身がイラク支援&文化交流NPOの職員ということもあり、とても他人事のこととして観賞することはできなかった。おまけにわたしは遅蒔きながら、イラク攻撃の前夜つまり2003年1月頃から世界の矛盾に気づき始めたのである。あの時は隠居先の信州でなにをしたらいいのかも分からずに、24歳のわたしは、朝に夕に涙しているだけであった。このお芝居の軌跡は時期的に、わたしのそれとかさなる。
こんな感想はNPO職員として失格なんだろうけど、あえて書かせていただく。照明の落とされた客席から舞台を眺めつつ、わたしは今にも泣き出しそうになっていた。
「なぜわたし達はイラク攻撃を止めることができなかったのか?」「なぜわたし達は邦人の人質を出してしまったのか?」「なぜ未だに支援をつづけなければいけないほどイラク情勢は悪化してしまったのか?」
そういった感情がわたしの心臓を次つぎに責め立て、そういう場面ではイラクへの謝りのフレーズが呪文のようにわたしのあたまを巡っていた。そう、ちょうどイラク人のハニ・デラ・アリ画伯にあたまを下げて涙しながら謝りたおした時のように。
休憩時間には、お水を探して抗不安剤を飲む。服用せざるをえなかった。終演後、同行の皆に不健康そうな顔をしんぱいされるほどになってしまっていたから。

イラク攻撃があったせいで、わたしは様ざまな諸問題について考え始めるようになったし、イラクという国をすきになって、PEACE ON職員になるべく大すきな信州を去って東京に越してき、たくさんのひとに出会い刺激を受け勉強させていただいて、イラクの友もでき、新たな恋だって知った。
だけど、やっぱりイラク攻撃はおこなわれるべきではなかったし、わたし達は命を懸けても止めるべきだったのだ。

こんなおセンチで独りよがりの駄文をつらつらと書き殴っても、読者の皆さまにも申し訳ない。けれど、自分への戒めとして、恥をさらしても、ここに記録しておこうと思う。
そして今後も、こんなちいさな者になにができるのかと自問自答を繰りかえしながら、PEACE ONをやっていこうと思う。劇中の"ピースウィンカー"に負けないように、果てしなく高く思われる壁に体当たりして、泥臭い青春を味わって。

お芝居はもっとさらっと観ていただけるものだと思います。ご興味のあるかたは、ぜひどうぞ。
ロビーには、JIM-NETによるイラクの白血病のこども達の可愛らしい絵も展示されていますよ。
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by peaceonkaori | 2006-05-26 16:44 | 読書/鑑賞