NPO法人PEACE ON相澤(高瀬)香緒里による日誌的記録(~2007年まで)


by peaceonkaori
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ある電話

近未来の全体主義国家を扱った映画『Vフォー・ヴェンデッタ』を観に行ったり、気仙沼からいらした相澤一夫画伯に事務所にご宿泊いただいたり、寝床で議員事務所から電話を受けたり、朝刊の1面トップの「共謀罪 一転成立へ」なんて信じたくない文字を寝ぼけ眼で追ったりと、慌しく正午の時を過ごしていたところ、もう国会へ駆けつけようという矢先に、その電話のベルは鳴った。
受話器の向こうでおとこはいきなり、「YATCHにつないでくれ」と英語でつぶやいた。「どちらさま?」と聞くと、おとこは名を告げた。

「!!!!!!!」―わたしは声にもならない感嘆符を放ちまくった後に、わたしの両の目からは土砂降りの涙が洪水となって顔面に垂れていた。生きていた、友人が生きていたのだ!

1か月以上も連絡の途絶えていた友人が。かれは、「2週間オレから連絡がなかったら、死んだと思ってくれ」と云い残し、イラクの地にいたんであった。かれを知るわたしら数名は、それぞれメールを送りつづけていたが、なんの音沙汰もなかった。「何人もがアンタのために日夜のように祈っていることを忘れんなよ」と、わたしは書き殴りつづけていたけれど、実際ひ弱なわたしは、かれからもらった手袋のキーホルダーをお守りみたいにして携帯電話につけて、肌身はなさず持ち歩いていた。季節が移ろい、手袋なんて時節はずれになったけど、それでも望みをたくして持っていたかった。

YATCHにかわると、YATCHもたいそう喜びながら「カモーン!」なんて云っている。おとこは、「カオリが泣くのを止めてくれ」とか云っていたそうだ。泣かしてンのは誰やねん、ほんまもんのアホやわ。わたしは形容しようのない笑顔の怒りをもって、再度かれに伝えた、「わたし怒ってるんよ、でもハッピーよ、ほんまによかった…」。
今はイラクを去って、ヨルダンにいるそうだ。わたしはタオルで顔を拭って、戸外にとび出しタクシに乗った。国会へ行こうっと。今日のわたしは気張れそう。だって友人が生きていたんですもの。

信じる強さを、神さまサンキュー。あのひともこのひとも、みんな生きているんだ、友達が。ミスユー、ラヴ!
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by peaceonkaori | 2006-06-04 03:37