NPO法人PEACE ON相澤(高瀬)香緒里による日誌的記録(~2007年まで)


by peaceonkaori
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突然のグループ展

2月26日朝、ハニから突然の電話。今から迎えが来るから、ファヘイス村へ行けとのこと。なにがなんだか分からないまま仕度をする。
e0058439_6455731.jpg冷たい雨のなかファヘイス村のアトリエを訪ねると、オーナーのハルドゥーンやその息子のシャーディ、ファーディが、川口ゆうこさんに絵を描くよう指示する。じゅうぶんな画材もなく、しかも誰かが描いた絵を塗りつぶした上に、仕方なく言われるがまま描き始める川口ゆうこさん。その間わたしはハルドゥーンに、かれの作品をPCで見せられる。ハルドゥーンは、この村に12ものギャラリーを持っているという。
アトリエに戻ると、川口ゆうこさんが怒りに満ちつつ勢いに任せてえいっと描き終え、ストーヴで乾かしているところだった。ティッシュペーパーや櫛を用いた、アクリル中心のミックスメディア。
先日は夜だったので分からなかったのだけど、ここファヘイスはクリスチャンの村で、ハルドゥーン一家もキリスト教徒だった。お昼ごはんをごちそうになりながら、お母さんや奥さんと話をする。アラビア語圏なのでイスラーム教徒と同じく、「インシャッラー(神がお望みならば)」とか「アルハムドゥリッラー(神のおかげで)」とか「アッラー・カリーム(神は慈悲深い)」とは口にするが、「アッラーフ・アクバル(神は偉大なり)」とか「ラーイラーハイッラッラー(神のほかに神はなし)」はイスラーム独特の表現だからキリスト教では言わないらしい。こういうの、興味深い。
「アラーマハリク(ゆっくりやりましょう)」と云っても太っちょファーディが急かすので、なんだろうと思えば、まだ乾いていない作品を強引に車で運ぼうとする。日頃は大人しい川口ゆうこさんも、さすがに「やめてー」と叫ぶ。まったく、「マーフィー・ムシケラ(ノープロブレム)」じゃないってば。聞けば、なんと今日から始まるグループ展に出品すると言う。展覧会のカタログにもすでに、「Y.Kawaguchi」の名が印刷されている。そんな話、聞いちゃいない!
e0058439_6464832.jpg案内されたロワク・アル・バルカ・アートギャラリーは、教会のそばにある洞穴のような造りの素敵な建物。床に滴り落ちる絵の具、ジャバル・フジ(富士山)が崩れてゆく。そうこうしているうちに、人びとが集まりだす。価格表には1400JD(約238000円)という値が書かれていた。描く前から値段が決まっているとは。
ひととおりオープニングパーティが終わり、ほうほうのていでアンマンのハニのお家へ行く。今度ばかりはわたしも、いったいどういうことなんだと怒る。ハニ曰く、展覧会があるのは知っていたけど日程までは知らなかった、ハニ自身の作品もどれが何点いくらで出展されるのか聞かされていなかったとのこと。それでも、「ヨルダンにやって来て個展もグループ展もできるというのは、ユウコの経歴にとってとても良いチャンスだろ?」ですって。そりゃそうだけど、ほどほどにね。画伯は呆れ果ててホテルでお休みなのよ。
ふう、なんていうか…そう、That'sアラブ。
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by peaceonkaori | 2007-03-04 06:47 | 中東にて