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NPO法人PEACE ON相澤(高瀬)香緒里による日誌的記録(~2007年まで)


by peaceonkaori
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ダマスカスからアンマンまで

ダマスカスのお宿をチェックアウト。このホテルからアンマン直行してくれるタクシがあるというが、2500SP(約6000円)するので断る。ガラージュ・ソマリエへ。ガラージュ・バラムケが市内混雑緩和のために最近ソマリエに移動した。遠くなった。

ソマリエではアンマンやベイルートへ行くバスやセルビス(乗り合いタクシ)の呼び込みで賑わう。タクシ運転手がアンマンまで500SP(約1200円)で行ける呼び込み人を探してくれる。が、そのひとについて行けば600SPと云われる。むっとして反論、周りを巻き込んでも皆600SPに値上げしたとか。
たまたま通りかかったおとこにわたしは600SPしたと声をかけると「俺は500SPだ」と勢いよく運転手らと口論し、「どっちに乗るんだ」と声を荒げる運転手に「俺ら友達だよな、一緒に行くよな」と半ば泪目になって聞いてくる。結局わたしの荷物とパスポートを奪還して同じセルビスに乗せてくれた。筋肉隆々のガハハと笑うヨルダン人、わたしの思う典型的なヨルダン青年だ。以前こういう熱いヨルダン人の友人がいた。今かれとは連絡が取れない。亡くなったのかもしれない。
しかしそのセルビスの運転手が600SPと云ってくるので大激論。運転手が交代したり車を幾度か乗り換えさせられたりして、やっと出発。

国境までの道を時速百キロ超でひた走る。運転手が後ろを振り返り喋るので、交通事故に遭いませんようにと祈る。
シリア国境。係官が日本に興味を示す。日本には五千以上の文字があると云うと信じられないといった風。
ヨルダン国境では荷物を丹念に調べられる。タクシの隅の隅、ほじくり返して見る。ここまでやっていたっけ。北イラクのクルド地区からトルコに入った1年前みたい。今あの辺りはトルコ軍による攻撃で不安定になっている。

セルビスはアンマン市内のバスターミナル、ムジャンマ・ラガダンとムジャンマ・アブダリの両方に停まる。アブダリで降り、イラク人画家ハニ・デラ・アリのお宅へ。
通りまでムスタファとバケルが迎えに来てくれる。ムスタファはハニの息子、随分と大人っぽくなったこと。バケルはハニの従兄弟のアラビア書道家ムサンナ・オベイディの息子。よちよちと歩き、わたしのことはあまり憶えていないよう。

ハニ家にはムサンナ一家も集う。再会をよろこび合う。冗談の絶えない家族。恒例の梅干をお土産に。
みんな食べたというので一人で晩ごはんをいただく。お豆とお肉のスープ、そばめし(揚げた短いスパゲティの入ったごはんは日本のそばめしに似る)、パン、きゅうり、スパゲティ。イラク家庭の普段のお食事。イラク茶、新鮮ななつめやしももらう。ヨルダンはシリアに比べイラクの紅茶は濃い。ヘール(カルダモン)が入るのが特徴。

ハニと19日から銀座で開催するイラク現代アート展について打ち合わせる。日本ではなかなか売れないと憂うだけではいけない。今後はもう少し長期的に計画を練らねばならない。

下町の安宿など行かずに5月に借りたアパートメントにせよと大家さんと交渉してくれる。空き室は寝室が2つ、バストイレ、お台所、居間で一人では広過ぎるが、とてもきれいだしハニ達とご近所さんだしで、1泊15JD(約2500円)で決定。
商店で石鹸や食料を買う。
by peaceonkaori | 2007-11-09 22:41 | 中東にて