NPO法人PEACE ON相澤(高瀬)香緒里による日誌的記録(~2007年まで)


by peaceonkaori
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イラーキー滞在記が途中なのに、割り込んでおしらせします。

明日、東京の高円寺で報告会をします。今回のイラク入りの報告、PEACE ONの支援報告、またイラクの現状についてお話したいと思っています。土井敏邦さんのこの映画も見るの3回目くらいだけど、ファルージャの2004年4月というのはわたしにとってもひじょうに重要な出来事だったので、こころして観ます。もちろんいつものとおり、イラク・シリア・ヨルダンで仕入れたアラブ民芸雑貨ほか、様ざまな物販もお愉しみに。

■自主上映会『ファルージャ2004年4月』&高瀬香緒里講演会「イラク・ヨルダン・シリア現地報告」■
日時:10月22日(土)13:30(開場13:00)
場所:セシオン杉並視聴覚室
入場料:500円
主催:「イラクの子どもたちは今」写真展実行委員会/とめよう戦争への道百万人署名杉並連絡会
問合せ:「イラクの子どもたちは今」写真展実行委員会(090-6125-8381:遠坂)

よろしくお願いします。
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by peaceonkaori | 2006-10-21 11:30 | おしらせ

展覧会オープニング

1日、夜。明日が展覧会の初日なので、YATCHとわたしだけでなく、シルワンハニもなにかしら働いている。
シルワンは、今回のために作ったカタログに半透明の紙に印刷した日本語のC.V.を1冊1冊ていねいに貼りつけている。手づくりの恰好よいカタログがたくさんできあがった。
わたし達は絵画の価格設定を相談していたのだが、ちょっとしたことから途中でわたしが不機嫌になり、いっさい口を出さずほかの仕事をし始めた。この異様なムードに、ハニは微笑みながらわたしのこころをほぐしてゆく。「俺はムジャヒディンだ。カオリのすきなひとを殺すぞ。さあ、カオリはどうする?」「いやや、わたしは殺されてもすきなひとを守る。」「だろ? じゃあ、すきなひととキスをしなさい」なんて。さっすが、ひとの親であるハニ。まいったよ、ごめんネ。

翌2日。雨もやんで、ドギマギのオープニング。シルワンはピシッとスーツにお着替え。画家にとって初日というのはとても重要なものなんだろうと分かる。とはいっても、相変わらず歌ったり冗談をとばしたりのかれらなのだけど。

e0058439_1761932.jpg午後3時からは記者会見。
今回のシルワンの絵の群れは、一貫している。テーマは、"恐怖と逃亡"。牛や馬や古代の神話的な動物をモチーフに、アラビア文字をあしらったりして、動きがあるし、生がある。なんというか、真に洗練されたものどもなのだ。同時代を生きるシルワンとわたしを繋ぐもの、それが芸術でありかれの作品なんであった。

e0058439_1763135.jpgだんだんとお客さんも増えだして、午後5時からはオープニングパーティ。
イラク大使もお見えになって、みんなで展覧会の開催をお祝いした。イラク大使のアル・ジュマイリさんはわたしを見るなり、「いつになったら我が家に来るんだい?」ですって。じつは、数か月前に「ハニさんが寄贈した絵が飾ってあるのも見たいので、公邸へ行ってもよろしいですか?」とメールを出していたのだった。お返事もくれなかったのに、ンもう。でも、ジュマイリさんファンのわたしはニコニコ、大使もニコニコ。お忙しいなかお越しくださって、ほんとうありがとう。大使らは、ラマダン中だからといって飲食物には手をつけられなかった。そうだった、失礼しました。シルワンとハニも、さすがに大使らが帰られるまでは手をつけないでいた。

帰りの地下鉄のホームで、ひとによっかかって眠ろうとしているわたしを見て、シルワンは目をギョロギョロさせて驚いていた。日本人てのは疲れるねんよ、とくに東京ってところはね。
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by peaceonkaori | 2006-10-18 17:07
e0058439_18162476.jpg10月1日、今日は1日かけてのイベントの日。
イラク情勢のせいで日本人スタッフの現地行きが招聘1週間前ぎりぎりにまでになり、中和ギャラリーでの今回のイラク人作家展も都合により早まってしまい、予期しない事態が次から次へと舞いこんできた。実行メンバーとのミーティング不足や事務局としての作業の遅さなど、始まる前から反省点を挙げてもきりがない。
e0058439_18163715.jpg後悔さきに立たず、後悔は終わってからでもいいよね。インシャアッラー(神がお望みならば)の精神で、睡眠不足の我が身に気合いを入れ、えいっと乗り切ることにする。
会場の東京都美術館は「ペルシャ文明展」の最終日でもあるし流れのお客でも来ていただければ、などと前向きに考えてみたりもする。人数だけが問題でもない、メイン出演者であるシルワンハニと主催者であるPEACE ONの両者が、ほんとうに有意義と思えるイベントをつくり上げていこう。それは素直に信じられた。実行メンバーのあたたかさも身にしみてくる。よっしゃ、本番や。

午前からのライヴペインティング。
シルワンとハニの2人は、大きめの色紙に即興でアクリル画を描いてゆく。ものの5分か10分で、1枚ができあがってしまう。2人とも即興が得意ではあるけどもそれにしたって、速い。シルワンがイラクの生命を象徴するなつめやしを描いたかと思えば、ハニは顔をモチーフにカッターや筆の逆をつかってワシーファなどの文様を入れてゆく。まさに、競演。ナスィール・シャンマとオユーンのアラブ音楽をバックに、2人は時にくすくすとお喋りをしながら、あっという間に1時間が経過した。2人ともそれぞれ4枚ずつを完成させて、終了。
オペラだってオーケストラだって歌舞伎だってお芝居だってほかのどんな芸術でもそうだけど、ライヴというのは、アーティストとわたしとが同時代に生きているという喜び、その創られる場に立ちあえるという喜び、今ここにわたしが存在していると認識できる喜び.......芸術活動においてそれらに勝る喜びをわたしはまだ識らない。

午後からは、まず相澤がかんたんにPEACE ONとLAN TO IRAQプロジェクトの説明など。そして、シルワン、ハニがそれぞれ講演。わたしは受付などばたばた動いていたためほとんど聞けなかったのだけれど、質疑応答や即興アートの解説など充実した内容だったようで、よかったよかった。だってイラクには7千年もの豊富な歴史があるんですものね。始まる前に「なに話すか決まった?」と尋ねたら、「何時間でも話せるよ」ですって。
そしてなにより、終了後の2人の満足そうなお顔。それを見ただけで、もうどうでもよくなってしまう。アッラーイサハディック(おつかれさま)、そしてシュクラン・ジャジーラン(どうもありがとう)。
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by peaceonkaori | 2006-10-11 18:18 | イラク人来日プロジェクト

ギャラリー搬入

30日、通訳の田浪亜央江さんが打ち合わせのため事務所にいらしたのに、シルワンハニはお散歩からいっこうに帰ってこない。
ようやくの昼下がりのお食事は、わたしのよく作るてきとうなトマトシチューだったのだが、2人は「イラク料理やー、うまいよカオリ」ともぎゅもぎゅ。岩手の会員、瑠璃屋さんからカンパとして送られてきたアエーシも、有難くいただく。

e0058439_1358616.jpg午後4時からの中和ギャラリーへの搬入は、やはり時間がかかってしまった。アーティストとして、己の作品をいかに見せるか。シルワンは幾度もやり直しては相談し、やり直しては意見を聞き、ギャラリーの空間をコンセプトをもって1つの作品のように作り変えるんであった。ふだんの阿呆なイラーキーっぷり(←ほめ言葉です)とは違い、念入りな作業。それでも歌を歌いながらだったりするのだけれど。
今回は、シルワン・バランを全面的に日本に紹介したいということで、ハニは自らかれの後ろ楯のようになっていた。同志としての絆、画家の絆、イラクの絆、仲間の絆.......

その後は新宿へと向かい、明日のイベント用の色紙や画材を購入。絵を描く時は無論そうだし、搬入したり画材を選んだりする時も、かれらは画家として鋭く目を光らせる。その一瞬一瞬の緊張感を間近で味わえるというのは、わたしにとっても貴重な経験といつも思う。大型電気屋も見てまわる。
ぐったり疲れての夕食は、蟹料理屋にて。和食にはしゃぐシルワン、すこしずつチャレンジするハニ。
こうして2日目の夜は、更けてゆくのであった。
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by peaceonkaori | 2006-10-06 13:58 | イラク人来日プロジェクト