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NPO法人PEACE ON相澤(高瀬)香緒里による日誌的記録(~2007年まで)


by peaceonkaori
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アンマンのアパートメントに住んでみる

アンマンのアパートメントに住んでみる_e0058439_20482719.jpg13日に、中部国際空港セントレアからエミレーツ航空の飛行機に乗って、イラク隣国であるヨルダンの首都アンマンへ。飛行機という不自然な空間と時間はいつも苦手だ。でも、その先の、素敵になるだろう時と場所のために。

14日、空港へはシルワン・バランが車で迎えに来てくれることになっていたけど、YATCHもわたしも、こんな朝早くに夜型のシルワンには無理だろうと思っていた。そしたら案の定、出口にはハッサンがいたんである。
ハッサンとは、インターコンチネンタル・ホテルのなかにあるダルブナー・ギャラリーのおんな主人のもとで働くやさしい運転手で、2・3月に来た時に毎日のようにたいへんお世話になったおじちゃん。
今回もハッサンに会えて、旅の疲れも一気に吹き飛んだ。ハニ・デラ・アリのお家までわたし達を送ってくれたハッサン。シュクラン(ありがとう)。

ハニはアップタウンのいわゆる高級住宅街に引っ越したので、そこへは今回が初めての訪問となる。ハニのおくさんオム・ムスタファと笑顔でご挨拶。新居は、狭いながらもきれいで居心地好かった。
末っ子のハッスーニ(フセイン)は、2か月ほど前から幼稚園のような学校へ行っているという。ちいさな可愛いハッスーニがもうそんな年になっただなんて。12時に終わるハッスーニを迎えにゆく。珍しいヤバニエ(日本人のおんな)が校内を歩いているものだから、こどもらがはしゃいじゃって、授業妨害ごめんなさい。こども達の元気いっぱいなことといったら。ハニのいとこのムサンナ・オベイディのおくさんで、この学校の先生をしているスーハと再会、よろこび合う。

今日のお昼はバーミヤン(オクラと羊肉のトマトスープ)。下校の道すがら、八百屋さんやらお肉やさんやらをまわってお買い物。オム・ムスタファはイラクのバーミヤン(オクラ)やお米のほうが、ヨルダンのものよりいいと言う。太陽いっぱいの国イラクは農業国としてうまくいけばな、と思う。イラクで作るバーミヤンでお腹を満たしたい。それでも、オム・ムスタファの作るバーミヤンはほんまに美味しい。
オム・ムスタファのバーミヤンと日本でわたしが作る和風バーミヤンとどっちがすきかを、おっとに尋ねて困らせる。

バグダードのシーア派地区に住むスンニ派のオム・ムスタファのご家族が、スンニ派地域のラマーディに逃れたそうだ。バグダードはシーアもスンニもクリスチャンだって混在していたはずなのに、棲み分けがどんどん進んでいる。
また、ハニのお母さんが目の手術のために、近々ヒートからシリアの首都ダマスカスに向かうらしく、ハニ一家も来週ダマスカスの病院を訪ねるというので、うまくいけばわたし達も合流してお母さんを見舞える。お母さんのシリア行きの道中の安全を祈る。

遠く旧居の近くの学校に通っているナバやムスタファやルカイアは、毎日5ディナール(約870円)もかけて、おつきの運転手さんが送り迎えをしているという。ナバもルカイアも近所にお友達がいなくなったので、前のお家のほうがいいと寂しがっていた。
オム・ムスタファやこどもらとお喋りしたり踊ったりケラケラと笑い合ったりしているうちに、ハニが帰宅。おっととわたしの結婚指輪は、ハニ絵画の特徴である古代イラクの美の女神イナナの従者ワシーファをモチーフにデザインしたので、さっそく見せて気に入られる。仏前結婚式の動画を見たり写真をあげたりして、「ハルワ(可愛くってすてき)」と云ってもらう。皆に「マブルーク(おめでとう)」と祝福されるのは、ほんまにしあわせ。

ダウンタウンの安宿を考えていたのだけど、ホテルより日割りでアパートメントを借りたほうがいいとハニにすすめられる。紹介されたところは、家具や食器などなんでも揃っていてガスコンロや電気冷蔵庫や電気洗濯機まで使えてシャワーのお湯も出て、1晩17ディナール(3000円弱)。アラブでの暮らしぶりを分かるためにも、ホテルより良いかもと決定。食料品など足りないものを買いに出た。ハニ一家と「ご近所さんだねー」とうれしがる。
さあて、フランスからバグダード支部長サラマッド&アマラ夫妻が来るまでのあいだ、アラブでの新婚生活を気どってみるか。
by peaceonkaori | 2007-05-17 20:55 | 中東にて