シリア人の住民感情
2007年 11月 06日

わたしが(イラキー町と化した)ジャラマーナへ行くことをシリア人は驚き、毎日のように胸に飾っていたイラク形のネックレスを思わずブラウスの内に隠してしまうこともあった。イラク訛りのアラビア語も、シリア人の前では迷いながら控えた。
こういう意見にわたしが同意するかどうかは別にして、以下にわたしが耳にした住民感情を記す。実際の数値を調べていないので、云われたまま書いておく。
値上がりは本当どこでも聞く。単にイラク人が口実にされているだけというコメントもある。真偽はわたしには分からないが、少なくともこう思っているシリア人がいることはたしかだ。
感情に真偽は関係ない。双方以外のわたし達がどう関わるかをわたしは考えたい。
お野菜もガソリンも借家も土地も全ての値段が高騰している。イラク人が増え過ぎたせいだ。
前は1キロ5SPだったトマトが今では40~50SP。ファラフェルも5SPから25SPになった。
ガソリンは今や20リットル500SPだ。
※ガソリンは世界的な石油高なのでイラク人とは関係ない。物価高のついでに出た話。
お金持ちのイラク人がシリアでお金をばら撒いて儲け、イラクに持ち帰る。それで米国と繋がっていたりするんだ。
220万人のイラク人、もはやシリアの人口の15パーセントを占める。
※国連発表などの数字と異なるが、国連の数字も正確ではないので、そのまま書いておく。
イラク人だけのせいとは云わないが、治安も悪化している。売春などが横行している。
アメリカが始めた戦争で、アメリカが諸悪の根源。そんなアメリカに1ドルだって支援してもらうか。ほかの国も口だけだろう。
我われが例えばエジプトに入国する際、シーア派かスンナ派かを聞かれるようになった。そんなこと以前なら問題にならなかった。
シリアはイラク以外にも沢山の難民を受け入れている。スーダン、レバノン、エチオピア、パレスチナ、などなどだ。国がパンクする。
先月はイラク人の入国を制限していたが、今月からまた緩和した。100パーセントではないが、ほとんどは入れるのでは。
※この情報はわたしは未確認。
往きの飛行機で読んだ記事(”The forgotten refugees of the U.S. war on Iraq” Socialist Worker ONLINE)によると、米国は年間240億円をイラク難民に費やしているという。しかし、戦費は864億円。ただしこの戦費、1日の数字。
(企業がCSRとして多額を社会貢献に費やしていると宣伝するけど、実際はそれを遥かに上回る額の破壊活動をしているのと似ている。CSRは宣伝費の一部みたい。)
写真は、遊園地の売店に掲げられていたシリア国旗とイラク国旗。